第21作目 ガイアの子供たち
作品名:ガイアの子供たち
作者:めろん
ジャンル:ノンジャンル〔ノンジャンル〕{神話の神々VS大地の加護を受けた人間}
エンド:神々との戦いはこれまで以上に激しくなるが人間は負けないぜエンド
文字数:232,895文字
感想:
まずはあらすじを読んでほしい…あらすじに書いてあることが全てです。
第一話がタンザニアスタートの作品は多分これしかないんじゃないかなと思います。
序章にサーバルが出ます。
以下の文体が好きな人は読んだほうがいいです。
「握手しただけ」
右手に眼を向けたまま、千鶴は答えた。
傷一つない右手……。
もし、アフリカでの惨事を知っている者がいれば、こう驚くだろう――千鶴の右手は、ライオンに噛み砕かれたのではなかったか!?
ゼウスの手をほどいたオーディンは、右の拳に力を溜めた。その掌をわずか開くと、マグマが憎悪に沸騰してるような毒々しい赤い輝きが!
赤光は、長い棒状のものに形をつくった。
これは……グングニル!
オーディンの右腕に、一本の槍が握られていた。上方めがけて穂先がのびるその様は、まるで誇らしげに天空を突いているユニコーンの角のよう。
これこそが、絶対にかわせない一撃をあたえるという魔の投槍だ。
行く手に、巨漢が立ちはだかっていた。
巨岩のごとき、頑丈そうな体躯をもった男だった。二人はそれが、『天の岩屋戸伝説』において岩屋をあけたとされる剛力の持ち主、
《奇跡にひとしい!?》……建御雷は、自分のまちがいに気がついた。
力が残されていない者が成したから、それを《奇跡》と呼ぶのであり、力が残されていなかったからこそ、《奇跡》はおこったのだ。
《奇跡》とは、神が……〈力ある者〉がおこすものでない。
それは、奇跡とは言わない。
なんの力もないはずの人間がおこすものこそ、それを《奇跡》と呼べる!
静かにアマテラスは宣告すると、左手を胸の前に掲げた。
顔は伏せたままだ。どんな表情、どんな心のありようで攻撃にうつるのか、まるで読み取れない。
刹那、左腕がのびた。
信じられないほど長く!
ネタバレ注意
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死とは神によって定められた運命であり、それを恐れている時点で神に屈している。
だから死を恐れない人間のみが大地の力を授かり、神と戦うことができるという設定はかなり好きです。
日本神話、北欧神話、ケルト神話の知識があるとより面白いと思います。
最後はいい感じにしまったと思いますが第2部に続けるために大量にばらまいた伏線を回収して欲しかったです。